論文、特許を意識した仕事の進め方

エンジニアが客先から仕様を受けてからの業務の進め方は以下を意識するべきである。
エンジニアはただ単に仕事をするだけでなく、論文、特許、技術資料等の技術資産を残していくことが使命である。

①客先から仕様、引き合いの受領
文献、技術動向調査
実現性、回路方式検討
④設計
⑤評価、検証
⑥改善策検討

客先から仕様を受けた後に、②の文献、技術動向調査で、仕様を満足する製品を設計する上での最新技術や技術課題を調査、抽出し、③でどのような方式で製品設計を行っていくか実現性検討を実施する。その後④以降で具体的な設計を実施していく。
多くのエンジニアは、②、③を省略し、過去に別のエンジニアが設計した結果を流用して、④以降の具体的な設計を進めてしまうが、回路動作の深い部分までの理解、自身のスキルアップや新たな論文や特許のためには②、③の作業が最も大切である。最新技術や、技術課題を調査、抽出した際に、従来の方式で解決できずに、新しい方式を考案する必要がある際に論文や特許が生まれるのである。
このため、エンジニアは過去の設計を流用するのではなく、文献、技術動向調査に力を入れ、常に過去の設計よりも改善していく意識を持つべきである。改善内容は、高性能化、製造/評価の容易さ、時間短縮、小型/軽量化、低価格化等無数にある。