フーリエ級数

 任意の周期関数は三角関数の和で表すことができる。これを表現した式をフーリエ級数※1と呼び、以下の式で示される。

\(\displaystyle\rm F(x)=\frac{a_0}{2}+\sum_{n=1}^{∞}{(a_n cos(nx)+b_n sin(nx))}\)

※1 級数とは数列の各項を加算したもののこと

 また、式中のan、bnをフーリエ係数と呼び、以下の式で求めることが可能である。

\(\displaystyle\rm a_n=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^{+\pi}{F(x)cos (nx) dx}\)

\(\displaystyle\rm b_n=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^{+\pi}{F(x)sin (nx) dx}\)

 そして、周期関数を三角関数の和で表すことをフーリエ級数展開と呼ぶ(ややこしいですが・・・)。

 マイクロ波設計とフーリエ級数の関係としては増幅器の高調波が挙げられる。
 理想的な増幅器は入力信号が周波数f0の正弦波の場合、出力信号もfの正弦波のみとなるが、実際の増幅器ではf0の周波数の他に2f0や3f0の高調波が生じる。これは、実際の増幅器の出力信号が歪んでいるためであり、高調波が発生することは歪んだ出力信号をフーリエ級数展開することで説明できる。

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